宮崎インバウンド隊!〜What brought you to Miyazaki?〜

宮崎を訪れた外国人に質問しまくって記録してます。

'What's your happiness?' ーフランスから宮崎移住のLouisさんと、「幸せって何だっけ」を考える時間になった話ー

宮崎はもう夏ですね!?!?青空の下ビール飲みたい熱が高まるAoiです。
 
『宮崎に住んでる&やってるひとたちにスポットライトを当てる!』
 
ということで、今回はフランスから宮崎へ移住してきたCool guyに突撃インタビュー!
Aoiとひょんなことから知り合うことになり、En Miyazakiライターとして、宮崎のちょっとイイとこ発信を続けているLouisさん。住んでる人から見た宮崎と日本。
 
キーワードは”What's your happiness?”
 
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Aoi:改めてしっかりお話聞くのって初めてな気がしますね(笑)出身から教えてください。
 
Louis:そうですね(笑) 私の出身はフランスのBiarritzという地方なんですが、地名言ってもみんなピンと来ないと思う。ので、フランスのボルドー出身という言い方をしています。26歳まで看護師として働いていました。海外に住むのは宮崎が初めて。今は、ALTとして子供たちに英語を教えています。
 

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笑顔が素敵なLouisさん
 
Aoi:初めましての時からかなりスムーズに日本語使いこなしていたけど、きっかけがあったの?
 
Louis:おじいちゃんとおばあちゃんが旅が大好きで、地元でもアジア系の人たちとよく交流してたんです。で、自分が興味のある分野が「文化」で。歴史とか、言語とか、心理学とか、社会学とか、そういったものをしっかり理解するには現地の言葉を分かっていないとダメだと思って。
 

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日本語学習者に全力でオススメしたいという「みんなの日本語」。大学の日本語クラスでもよく見るテキスト
 
Aoi:深いところまで理解してくれようとしているのがそれだけで伝わってくる…独学で日本語勉強していたということ?
 
Louis:そうですね、看護師の仕事が終わってから毎日自分で勉強してましたね。戦国時代、明治時代の歴史が個人的に好きです。で、OJapon.comというサイトで勉強相手を探している中で、今の妻と出逢うことになって。

ojapon.com

Aoi:なるほど!!このサイトは初めて知ったなあ…言語習得を続ける理由の一つが増えたんだね。日本はそれから旅したの?
 
Louis:日本を旅したのは2回ですね。3回目で住む場所として、宮崎へ移住してきました。実は私が最初に日本を旅した時は、宮崎のこと全く知らなかったんです。東京、箱根、鎌倉、京都、日光あたりを1ヶ月かけて回りましたね。徳川家ゆかりのある所を行き先として選んだりしていました。
 
 
Aoi:有名どころをぐるっと回ってみて、3回目で来たことが無い宮崎に移住…ギャップとかもいろいろあったのでは?
 

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En Miyazaki取材中
 
Louis:自分の地元のBiarritzはもっとローカルな感じ。だからあんまり無かったかな。移住前にウェブで宮崎の情報探していたんだけど、あんまり見つからなくて…でも、住んでいくうちに自然に好きになっていきました。食事は本当に美味しい。人も多くなくてストレスも少ないですね。En Miyazakiのライターとして書いて発信することも、すごく面白いし、勉強になる。発信していくことで、もっと知ってもらいたいと思う所を届けていけると思うからです。
 

en-miyazaki.com

<<En Miyazakiとは?>>
宮崎インバウンド隊で集めた声を基に始めた『ローカルに住んでる在住外国人から見た宮崎』を発信するウェブメディア。ライター出身国はアメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、スイス、南アフリカ等。運営:株式会社訪う(代表:Aoi)
 
 
Aoi:現地の言葉が出来る状態で移住、っていうところがキーかなという気がしますね。ライターとしても一緒にやれて、私たちもすごく楽しいです。住み始めてから、基本的に何でもスムーズにいった感じ?
 
 
Louis:日本語ができるとはいえ、困ったことも割とある。例えば行政手続きだったりとかは、言葉が難しくて「?」ってなることも多い。もっとシンプルで簡単な日本語でゆっくり話してもらえるとスムーズにいくかなって思う。あとは本当に車が無いとつらいですよね。行きたい場所に辿り着かない‥
 

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Aoi:教科書みたいなきれいな話し方を日常会話でする人は、なかなかいないからね…私も、大学の時留学生に「方言が入ってきた瞬間意味が分からなくなる」ということを言われていて、できるだけシンプルな日本語で話すようにしていたかな。コミュニケーションの部分だよね。
 
 
Louis:文化の違いを感じる事はありますね。分かりやすく言うなら、"Invisible wall(見えない壁)" を感じる事がある。例えば、「ホンネとタテマエ」ってありますよね。これはフランスにもあるんですけど、嘘をつくようなことはしないです。『本当に思ってないことは言わない』のが基本。意見が違うんだったら、ディスカッションすることでお互いの意見をシェアしながら、答えを見出していく、そうやってコミュニケーションをとっていくもの。
まあ私からすると、フランスの人はワガママな所あるし、「自分の国が最高」って思いすぎている部分もある。文化の違いに驚いたり、悩んだりすることもあるけれど、それは日本の文化だって思っているね。
 
 
Aoi:見えない壁、実は私も言われたことがあるんですよ。「日本人は、フレンドリーで誰とでも付き合えるように見えて、最後の扉は絶対に開けて入れてくれない。何を考えているのか分からない」って。文脈の中で相手の言わんとすることをとらえていくコミュニケーションスタイルだから、ハイコンテクストすぎて「え、それってOKじゃなかったの?」っていう行き違いがあったり。
 
Louis:こちらに来て住んでみて思うのは、「自分の幸せって何だろう?」っていうのをあんまり話さないというか、考える機会が少ないのかな?って思う。私は中学生くらいの時から、「人生のゴールって何だろう。幸せってなんだろう」っていうのを考えるきっかけがあって。「あなたの幸せって何ですか?」っていう話をすると、宇宙人みたいな目で見られることが多いかも。まずは妻を大事に、家族を大事にすることが私にとっては幸せ
日本は、年金問題が今ニュースでも取りざたされていて、不安定ですよね。フランスも、大聖堂が燃えてしまったり、政治的にとても不安定な状況にあって悲しい。そんな中で、「自分の幸せって何だっけ」って考える事は、必要なことだと思うんです。
 
Aoi:「住んでいる所で、誰と、どんな未来を描いていきたいか」ということを自分に問い続けるのは本当に必要。それぞれが思う幸せの形、を実現できていくことが、ハッピーな場所を創ることにもつながっていくと思う。『旅人が愛しすぎちゃって住みたくなっちゃう場所』を創っていくために、私たちも続けていこうと思います。ありがとうございました!
 

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Aoi編集後記:
きっかけはどんな形であれ、その場所に「住むこと」「そこで生きること」を決断した海外からの移住者へのスポットインタビュー。根っからのOptimist(楽観主義)なんですよ~とニコニコ笑う彼から、「自分の文化とは違うところ」を受け入れつつも、自分の幸せをどう定義していくのかということを考えるきっかけをもらいました。
幸せ、という言葉は人それぞれ意味が全く異なる言葉。だからこそ、自分たち自身がまずハッピーでなければ、周りをハッピーにすることはできない。
宮崎インバウンド隊にとってのハッピーとは何ぞや?という点も、どこかでか掘り下げてシェアしていけたらいいと考える、そんな時間となりました☀